猫に牛乳を与えても大丈夫?【答え:なるべく避ける。】
「猫に牛乳を与えてもいいの?映画やドラマではよく飲んでるけど…?」
映画やドラマなどで、猫が牛乳を飲むシーンを目にしたことはありませんか。僕は「トムとジェリー」で、トムがミルクを飲むシーンを何度となく見たことがあります。
- 猫に牛乳を飲ませてもいいのでしょうか?
- 猫用ミルクって牛乳となにが違うの?
- 牛乳を与える時の注意点
こういった点をご紹介していきます。
この記事を読めば、猫にとっての牛乳の立ち位置を知ることができます。ではさっそく見ていきましょう!
猫に牛乳を与えても大丈夫?【答え:なるべく避ける。】
中途半端な表現になってしまいましたが、牛乳は猫にとって有毒な成分が含まれているわけではありません。しかし、猫の体質による問題が大きいため、なるべく避けた方がいいという結論に至ります。
いったいどういうことでしょうか?解説していきます。
猫は「乳糖不耐症」の子が多い
乳糖不耐症(にゅうとうふたいしょう)とは、乳糖(ラクトース)を分解するのに必要な酵素(ラクターゼ)が足りないために起こる症状です。
乳糖不耐症の症状
- 元気がない
- 消化不良
- 食欲不振
- 下痢
上記のとおりで、人間のお腹が痛いときの症状と似ていますね。それもそのはず、猫と人間における乳糖不耐症は同じ原因で起こるので、症状もほぼ似たようなものになるのです。
猫はラクターゼをあまり持っていないので、人間よりもこの症状が多く発生します。
人間にもある乳糖不耐症
人間でも、牛乳を飲むとお腹を壊す人っていますよね。これも実はラクターゼが少ないことが原因。
日本人は西欧人に比べて、ラクターゼの量が少ないので、牛乳を飲むとお腹を壊しやすいと言われています。
ラクターゼの量は猫によって違う
これが大きな問題点で、猫によって持っているラクターゼの量は違います。つまり、、、牛乳を飲んでも大丈夫な猫もいれば、ちょっとでも飲むとお腹を壊す猫もいるということ。
僕の飼っている猫も牛乳が好きで飲んでいますが、これまでお腹を壊したことはありません。おそらく大丈夫な猫ということでしょう。
とはいっても、「お腹を壊すと猫に負担をかける」という点を考慮すると、「なるべく避けた方がいい」という結論に、あなたも納得するのではないでしょうか。
牛乳はなるべく避けましょう
ですから、猫が牛乳を飲んで下痢をするようなら、猫が欲しがったとしても与えるのはやめましょう。また、「猫の健康を乱したくない」という方も、牛乳を与えない方がいいでしょう。
猫に牛乳を与える時の注意点
なかには牛乳を少量飲んでも大丈夫な猫もいます。与える時の注意点を確認しておきましょう。
牛乳は常温に戻してから与える
冷蔵庫から出したばかりの冷えた牛乳ではなく、常温に戻してから与えます。子猫の場合には、人肌より若干ぬるいくらいに温めてからあげるといいでしょう。
キンキンに冷えた牛乳をあげると、お腹を壊す原因になりますので注意。
乳製品アレルギーに気を付ける
あなたの猫は乳製品にアレルギーを持っていますか?アレルギーを持っているなら牛乳も絶対に与えてはいけません。
わからないようであれば、少量からはじめて、様子を見てあげる必要があります。
猫に牛乳を初めてあげるときの手順
- 大さじ1杯の牛乳を与える
- 5〜10分くらい様子を見る
- 下痢や嘔吐の症状がないかチェックする
上記のとおり。
また、飲んで数時間後に湿疹ができたり、体を痒そうにしていたら、乳製品によるアレルギーの可能性があります。体調の変化をよく観察して、大丈夫そうなら量を増やすようにしてあげましょう。
猫用ミルクは牛乳となにが違うのか?
子猫も母猫のミルクを飲んですくすく育っていきますよね。猫の母乳・猫用ミルク・牛乳の違いってなんでしょうか?
答え:成分が違う
簡単に解説すると、下記のとおり。
・猫用ミルク→牛乳に乳糖対策をした商品
・牛乳→牛からしぼった乳
順番に解説していきます。
猫の母乳は猫のためのミルク
猫の母乳は、牛乳と比べるとタンパク質や脂肪の量が多く、乳糖などの炭水化物が少ないのが特徴です。比べてみると下記のとおり。
牛乳 | 猫の乳 | |
タンパク質 | 26% | 36% |
脂肪 | 28% | 40% |
乳糖 | 40% | 19% |
ミネラルなど | 6% | 5% |
引用:飼い主のためのペットフード・ガイドライン〜犬・猫の健康を守るために〜(環境省)
このため、子猫に牛乳を与えると、エネルギーやタンパク質が不足して、すくすく成長できない場合があります。子猫には猫の母乳か、専用のミルクを与えましょう。
猫用ミルクは調整された人工乳
猫用ミルクは、牛乳(ヤギ乳やラクダ乳の場合もある)になんらかの乳糖対策をして、猫用に栄養素を調整して作られた人工乳です。タウリンなども添加されています。猫の乳に近い栄養素となっているので、子猫にも与えることができます。
牛乳は牛のためのミルク
牛乳はそもそも子牛を育てるためのミルクであって、猫を育てるためのミルクではありません。牛の赤ちゃんには有用な栄養バランスですが、猫にとっては十分な栄養バランスではないのです。
よく子猫を牛乳で育てようとする飼い主さんがいますが、成長不良になりがちなので、絶対に使ってはいけないのはこのためです。
ミルク製品も避けた方がいい?
牛乳から作られる食べ物はいろいろな種類がありますよね。それも全てダメなのでしょうか?
成分調整牛乳
乳糖を少なく調整した低脂肪牛乳などが市販されていますが、これらも避けた方がベター。やはり人用なので、猫が飲むには猫用ミルクが安全です。
ヨーグルト
猫によります。牛乳に比べれば乳糖が少ないですが、完全にないわけではありません。なるべく避けた方がいいでしょう。
チーズ
人間用はNGです。詳しくは下記↓の記事をご覧ください。
猫にチーズを与えても大丈夫?【答え:人間用はNGです。】
猫にチーズを与えても大丈夫なのでしょうか?本記事の結論は、「人間用はNGで猫用チーズはOK」です。どうしてこう言えるのか、その理由や、猫用チーズを与える際の注意点などをご紹介しています。チーズ好きな猫ちゃんを飼っている方必読です。
バター
猫にバターもなるべく避けましょう。有毒ではないのですが、脂肪分が多すぎるからです。
アイスクリーム
アイスクリームはNG食品です。高カロリーだけでなく、乳糖による下痢などが危惧されています。
生クリーム
生クリームも猫にはNG。糖分が多すぎます。
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